ミネラルの種類とその効果、ミネラルの過剰摂取について

ミネラルの働き

カルシウム

体内にあるミネラルでもっとも多いのがカルシウムです。そのほとんどが骨と歯に存在します。血液や筋肉にもカルシウムは存在しますが、ごくわずかです。

しかし、骨と歯以外に存在するごくわずかのカルシウムがとても重要な働きをします。
筋肉の伸縮のコントロール、止血作用、神経の感受性をコントロールするなどその働きは重要なものです。

体内のアミノ酸が不足するとカラダは筋肉を分解してアミノ酸を取り出そうとするように、血中のカルシウムが不足するとカラダは骨を分解してカルシウムを取り出します。

当然骨は脆くなってしまいますので、カルシウムは不足しないように注意する必要があります。

カルシウムが含まれる食材

カルシウムが多く含まれる食品は乳製品、大豆類、小魚、海藻などがあります。

カルシウムの効果

カルシウムが不足すると

過剰摂取

牛乳200mlには200mg以上のカルシウムが含まれているので、食事に気を使えばサプリメントに頼らなくても不足することはないかもしれません。しかし、乳製品や大豆類などをほとんど食べない人はサプリメントで補った方がいいと思います。

ただ、摂りすぎた場合は尿道結石になったり、他のミネラルの吸収を邪魔してしまう作用があります。


鉄は赤血球を合成するのに必要な栄養素です。

鉄は肉や魚などの動物性食品に多く含まれる「ヘム鉄」と、大豆やほうれん草など植物性食品に多く含まれる「非ヘム鉄」に分類されます。

この二つは吸収率が違います。ヘム鉄は非ヘム鉄に比べて約5倍ほど吸収率が高くなります。ビタミンCを同時に摂ることによって、非ヘム鉄も吸収率を上げることができます。ヘム鉄でも吸収率は30%程度とあまり高くはないので、やはりビタミンCを摂取した方が効率が良いようです。

鉄を含む食材

貝類、レバー、豆類、ひじき、キクラゲなど

鉄の効果

鉄が不足すると

過剰摂取

急性中毒になると下痢、嘔吐、ショック症状が出ることがあります。


亜鉛

亜鉛はタンパク質の合成や、味覚、免疫力などに作用するミネラルです。

亜鉛を含む食材

亜鉛を多く含む食品は魚介類が多く、うなぎ、アサリ、牡蛎(カキ)などです。
特に牡蛎は亜鉛をはじめカルシウムなど他のミネラルも多く含まれています(タンパク質も豊富で各栄養素のバランスも良いです)。

亜鉛を多く含む食品は日頃なかなか摂れない物も多く、また亜鉛は吸収率もあまり良くない(30%程度)ため、不足しやすいミネラルなのでサプリメントを活用しましょう。

亜鉛の効果

亜鉛が不足すると

味がしない(わからない)、味が薄いと感じる味覚障害を引き起こします。

皮膚や粘膜の細胞の健康を正常に保つために、不足すると切り傷や火傷の回復が遅くなったりします。粘膜が健康でなければ免疫力の低下につながります。

過剰摂取

亜鉛は毒性が低いため、間違えて多めに飲んでしまったという程度では問題はないようです。ただ急性亜鉛中毒になると目眩、吐き気などの症状があります。

長期間大量に摂取すると免疫障害、下痢、HDLコレステロール(善玉コレステロール)の低下を引き起こす可能性があります。


マグネシウム

マグネシウムはカルシウムと同じく骨と歯に多く存在します。不足しやすいミネラルなので、食事で足りない場合はサプリメントで補うと良いでしょう。便秘の改善や偏頭痛などにも効果のある医薬品としても使われている成分です。

マグネシウムを含む食材

マグネシウムを多く含む食品はアーモンド、ビーナッツなどの豆類や海苔、昆布、若布、ひじきなど海藻類に多く含まれます。

マグネシウムの効果

また、便秘薬や下剤として使用されることもあるため、便秘の方には有効です。

マグネシウムが不足すると

過剰摂取

下痢

余剰分は下痢と共には排泄されるので他には特に副作用はありません。


クロム

クロムは血糖値を下げる唯一のホルモン「インスリン」の働きを助ける作用があります。そのため成人病予防やダイエットに人気のサプリメントです。

クロムを含む食材

アサリ、シジミ、はまぐり、レバー、大豆など肉、魚、穀物、野菜など多くの食品に含まれています。

クロムの効果

クロムが不足すると

過剰摂取

特に深刻な症状は報告されていないようです。

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